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巻き線に歪みを加えずに、かつ十分な保持力を与えるために治具の役割は大きく、この治具の設計製作が重要なポイントとなってきている。
図4.2.5は放電加工で製作した巻き線治具のマンドレル部で、複雑な形状を高精度で実現するため放電加工は有力な手段であることがわかった。
4)大電流超電導ケーブルの熱処理
大電流超電導ケーブルの熱処理には大型の反応炉が必要であり、高度な温度管理が要求される。今回の巻き線試験のために図4.2.6に見られる反応炉を製作した。
Nb3Sn超電導線材の処理にはガラス繊維中のバインダー除去のための真空中での予熱とアルゴン雰囲気での反応加熱が必要であり、反応加熱の場合には巻き線全体にわたる温度の均一性が要求される、
このため発熱体は4ブロックに分けての制御を行い、炉芯管はS310耐熱ステンレス鋼を用いた間接過熱方式とした。

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図4.2.5巻き線治具

 

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図4.2.6熱処理反応炉

 

 

 

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